クオリティスタート(QS)。
野球の成績を表す指標として、近年良く使われるようになりました。
どうやら、あいちゃんとけいくんも、野球のクオリティスタートがどんなものか気になっているようですね。
このページでは、そんな野球のクオリティスタート(QS)の意味や定義を分かりやすく解説していきます。
合わせて、良く似ているQS率やハイクオリティスタート(HQS)といったQSに関連する指標についても触れていますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね(^^)
目次
クオリティスタートの定義
それでは早速ですが、まずはクオリティスタートの定義から見ていきたいと思います。
こちらです。
先発投手が6イニング以上の回数を投げ、かつ自責点を3点以内に抑えること。
このように、クオリティスタートは先発投手に関する指標で、投球回数と自責点の数によって定義されています。
ちなみに、自責点というのは投手自身の責任によって発生した失点のことで、味方のエラーが無ければ3アウト取れていたと考えらえる場面以降の失点は自責点にはカウントされません。
また、6イニングと自責点3以内は両方満たさなければならないので、6回を自責点3以内に抑えたけど、7回も続投して自責点4以上になった場合は、クオリティスタートにはなりません。
あいちゃんとけいくんも、クオリティスタートの定義についてはスッキリと理解できたみたいですね。
ただ、この指標がなぜ使われるかはまだ気になっているようです。
そこで次の章では、クオリティスタートの指標の意味をさらに詳しく解説していきます。
クオリティスタートの指標の意味
この章では「クオリティスタート(QS)」の指標の意味について詳しく解説していきます。
まずはその意味を一言でお伝えすると下記のようになります。
先発投手がその役割を十分に果たせたかどうかを分かりやすく評価するため。
そうなのです。
クオリティスタートは、先発投手が先発投手として試合を作るという役割をきちんと果たせたのかを、分かりやすく表すのに最適な指標になります。
クオリティスタートという指標が使われるまでは、先発投手は主に完投数・勝利数・防御率といった指標によって評価されていました。
しかし、この3つではなかなか投手の成績を正確に表すことができなかったのです。
現在の野球では先発・中継ぎ・抑えといった分業制が進んでいるので、先発投手は完投すること自体が少なくなりました。
また、勝利数は自分のチームと相手のチームの強さにかなり影響を受けるので、先発投手がいくらがんばってもなかなか勝利数が伸びないことがあります。
防御率は正確に投手の能力を表すのにかなり有効な指標ですが、登板機会が少なくても普通に計算できるので、先発投手がどのくらい試合を作れたのかはこれだけでは分かりません。
このような経緯があって、もっと現代の野球にあった分かりやすい先発投手の成績を表す指標として生まれたのが今回紹介しているクオリティスタートです。
もともとはメジャーリーグで発祥したこの指標ですが、日本でも徐々に浸透してきて、2020年ごろからは日本のプロ野球でも一般的に使われるようになっています。
QSに関連する指標・言葉
この章では、少し話が変わって、クオリティスタートに関連するその他の指標や、クオリティスタートに関連する言葉についてお話します。
QS率
QS率というのは、先発投手が先発した試合の中で、どのくらいの割合でクオリティスタートを達成できたのかを示す指標で、計算式は下記の通りです。
(QS数÷先発回数)×100
ローテーションをきっちりと守って先発回数が多くて、なおかつQS率が高い投手は、安定してして試合が作れるとても優れた先発投手と言えます。
これはとても難しいことで、先発回数が多くてQS率が高い投手は、いずれも各チームのエース級のピッチャーしかできないことになります。
ハイクオリティスタート(HQS)
現在普通に使われている指標は先ほどご紹介したクオリティスタートなのですが、 さらにその上のハイクオリティスタート(HQS)というものがあります。
そんなHQSの定義がこちらです。
先発投手が7イニング以上の回数を投げ、かつ自責点を2点以内に抑えること。
クオリティスタートと比べると、イニング数が6→7に、自責点の数が3→2に代わっており、達成するのがさらに難しくなっていますね。
先発投手がハイクオリティスタートを達成したときは大活躍したといっても過言ではなく、その試合のヒーローインタビューに呼ばれたりするかもしれませんね。
チープ・ウィン
先発投手がクオリティスタートを達成できなかったのに、運良く勝ち投手になったときの勝ち星のことを、「チープ・ウィン(cheap win)」と言います。
日本語に訳すと「たなぼたの勝利」といったところですかね。
相手チームに結構打たれて点を取られてしまったけど、味方打線がそれ以上に援護してくれて、ラッキーなことに勝ち投手になれたのですね。
チープ・ウィンが多い投手は、パワプロで勝ち運の特殊能力がつきそうですね。
タフ・ロス
先ほどのチープ・ウィンとは逆で、先発してクオリティスタート達成したのに負け投手になってしまったときのことを「タフ・ロス(tough loss)」と言います。
日本語に訳すと 「ツイてない負け」といった感じです。
先発としてがんばって試合を作ったのに、味方打線の援護がなくて不運にも負け投手になってしまったのですね。
タフ・ロスが多い投手は、パワプロでは負け運の特殊能力がついてしますそうです。
2021年のQSの成績
最後の章では、これまでお話したクオリティスタートについて、2021年の実際の成績をみてみたいと思います。
セ・リーグ
こちらが、2021年シーズンの、セ・リーグのQS回数トップ5の投手です。
選手名 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
1.柳(中) | ||||||
1.大瀬良(広) | ||||||
3.森下(広) | ||||||
4.青柳(神) | ||||||
5.九里(広) |
1位が、中日の柳投手と広島の大瀬良投手の20回です。
そして、トップ5のうち3選手が広島の選手になっていますね。
パ・リーグ
こちらが、2021年シーズンの、パ・リーグのQS回数トップ5の投手です。
選手名 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
1.山本(オ) | ||||||
2.上沢(日) | ||||||
※3.マルティネス(ソ) | ||||||
4.伊藤(日) | ||||||
4.田中(楽) | ||||||
4.高橋光成(西) |
※印の選手は規定投球回未達
1位は、2021年を圧倒的な成績で終わったオリックスの山本由伸投手です。
山本投手は、今や日本の大エースになりました。
また、3位のソフトバンクのマルティネス投手は規定投球回にはわずかに到達しませんでしたが、QS率95.2%という驚異の数字を残しています。
まとめ
以上で、 野球のクオリティスタート(QS)に関しての話を終わります。
まとめると、下記の通りです。
- クオリティスタート(QS)は、先発投手に関する指標
- 定義は、先発して6イニング以上かつ自責点3以内
- QS達成は、先発投手が十分な役割を果たしたことを意味する
- QS率は、先発した試合でQSを達成した割合
- ハイクオリティスタートの定義は、7イニング以上かつ自責点2以内
現代野球で先発投手の成績を表すのにピッタリな、このクオリティスタート。
プロ野球中継などを見るときも、たまに出てくる言葉です。
クオリティスタートの定義や意味をしっかりと理解しながら野球観戦を行うと、観戦がより面白くなりそうですね(^^)
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