緯度経度(地図の縦横線)とは?距離や分・秒の精度も徹底解説!

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緯度・経度。

地球儀や地図などで引かれている縦線や横線のことですよね。

普段の生活でもよく目にするものですが、それらはいったいどのようなものなのでしょうか?

また、GPSや自衛隊を題材にした映画などで、良く現在地を下記のように表すことがあります。

「東経135度23分18秒」
「北緯35度46分50秒」

この「度・分・秒」っていったいどんなものなのでしょうか?

1度、1分、1秒はどのくらいの距離で、このようにして表した現在地はどのくらいの精度になるのでしょうか?

このページでは、そんな経度や緯度について、イラストを用いながら分かりやすくお話ししていきます(^^)

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緯度・経度の定義とは?

まずは、早速ですが緯度・経度の定義からみていきたいと思います。

こちらです。

緯度・経度の定義
  • 【緯度】ある地点の天頂と赤道面の角度
  • 【経度】ある地点と北極・南極と通る円と、本初子午線を通る円の角度

言葉で書かれても、全くピンと来ませんね!

そこで、緯度・経度を図で表すとこのような感じになります。

緯度経度の定義

図を見たら良く分かりますが、緯度は地球の横の線で、経度は地球の縦の線だったのですね!

そして、緯度の最初の地点である緯度0度は赤道、経度の最初の地点である経度0度はイギリスのグリニッジ天文台を通る経線になっています。

この図で大まかに緯度や経度がどういったものかイメージが湧いてきたのではないかと思います(^^)

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緯度・経度の詳細

ここからは、緯度・経度について更に深掘りしていきたいと思います!

緯度

まず緯度についてですが、緯度は地球を横方向に南北90°ずつ(計180°)分割した線のことを言います。

そしてこの線のことを緯線と呼んでいます。赤道が0°で、北極と南極が90°です。

また、赤道より北側を北緯、南側を南緯と呼びます。

北緯は「N〇〇°」や「+〇〇°」、南緯は「S〇〇°」や「-〇〇°」と表したりもします。

経度

次に経度ですが、経度は地球を縦方向に東西180°ずつ(計360°)分割した線のことを言います。

そしてこの線のことを経線と呼んでいます。イギリスのグリニッジ天文台を通る線が経度0°で、その地球の反対側が180°です。

また、経度0°の東側180°までを東経、西側180°までを西経と呼びます。

東経は「E〇〇°」や「+〇〇°」、西経は「W〇〇°」や「-〇〇°」と表したりもします。

豆知識!本初子午線

経度0°の線のことを「本初子午線」といいます。本初は最初という意味で、子午線とは経度の線(経線)のことを指しますので、「最初の経度の線」という意味ですね。

かつては、グリニッジ子午線と呼ばれる本当にグリニッジ天文台の真上を通る線が本初子午線となっていましたが、現在はそれから100mだけ東にある国際基準子午線(IERS基準子午線)が本初子午線と定められています。これは科学技術の進歩でGPSによる正確な測位ができるようになったことに起因しています。

昔の技術では、ちょっとだけ正確な線よりズレてしまっていたのですね。しかしそのズレはほんのわずかなものなので、現在でも経度0°の線と言えばイギリスのグリニッジ天文台を通る線というのが世界中に認知されています。

日本の緯度と経度

緯度と経度がどんなものか分かると気になってくるのが、日本の位置がどのくらいの緯度や経度になるのかについてです。

そこでここでは、日本の緯度と経度の位置をご紹介したいと思います。こちらです。

日本の緯度・経度

北緯約35°・東経約135°

地図で見ると、こちらです。

日本の緯度経度

緯度でみると、赤道から約3分の1ほど北極に向かっていったところ辺りになりますね。

また、経度で見るとかなり東側に位置しています。

欧米の人たちが日本のことを「極東」と呼ぶのにはこういった理由があったのですね。

ちなみに、経度135°は日本標準時の基準の線になっており、世界標準時となる経度0°の時間と比べると、9時間ほど日本の方が早くなっています。

※日本標準時については別ページで詳しくお話していますので、興味のある方はこちらにも遊びにきてくださいね。

シンプル時計
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「度・分・秒」とは?

ここからは、緯度や経度の「度・分・秒」について説明していきます。

GPSでよく使われる現在地を示すための表記ですよね。

しかし、「度」については地図の線とかにも良く出てくるので何となくイメージで分かりますが、「分」や「秒」って何か良く分からないですよね。

日常生活では、「分」と「秒」は時計でしか使わないですからね。

そんな「分」や「秒」も含めた定義は下記の通りです。

「度・分・秒」とは?
  • 【度】第1章、第2章の通り
  • 【分】1度を60分割した線
  • 【秒】1分を60分割した線(1度の3600分割)

そうなのです。

実は「分」や「秒」は、時計の1時間の60分の1が1分であったり、1分の60分の1が1秒だったりするのと全く同じだったのです!

そのため、>1分は1度を60分割した線、1秒は1分を更に60分割した線になります。

時計と一緒と考えると覚えやすですね。

1度・1分・1秒の距離

次は、1度・1分・1秒の距離を見ていきます。

地球儀や地図を見ると1度の距離はかなり長そうな気がします。

1分や1秒の線は普段地図には書かれませんので、もはや全くイメージできません。

そんな1度・1分・1秒の距離、具体的にはどのくらいの距離になるのでしょうか?

緯度間の距離

まずは、緯度間の距離からみていきます。

緯度間の距離

  • 1度=約111km
  • 1分=約1.9km
  • 1秒=約31m

地球一周の距離は4万kmで、緯度はその半周である2万kmを南北90分割ずつで計180分割した形になっていますから、20,000km÷180≒111kmと簡単に計算できますね。

分はその60分の1、秒はさらにその60分の1ですから、こちらも計算は簡単です。

また、緯度間の距離は下記の図の通り地球上どこでも同じになります。

緯度間の距離

例として、ほぼ同じ経度にある東京駅(北緯35度40分55秒)と北海道の札幌駅(北緯43度4分7秒)の緯度間の距離を計算してみたいと思います。

この2点の緯度間の距離は7度23分12秒になりますから、

【7度×111km+23分×1.9km+12秒×0.031km=821km】

と計算できます。

豆知識!1海里の距離

船に乗るときなどによく使わる単位「海里。名前くらいは聞いたことはあるけど、どのくらいの距離なのかいまいち分からないですよね。

実は1海里は、緯度1分の距離なのです。その距離は、正確には1852m。海里の単位って、こんな由来があったのですね。

ちなみに船の速度を表すノットは、「1ノット=1時間に1海里進む早さ」と定められています。時速に直すと、1時間当たり1852m進むので、1.852km/hになります。

また、ノットについては別ページで詳しくお話していますので、気になる方はこちらも参照されてみてください。

アイキャッチ_船

経度間の距離

次は、経度間の距離です。

先ほどの緯度間の距離は地球上のどこでも一緒で分かりやすかったのですが、経度の距離は少しややこしいです。

それは、経度の距離は地球の場所によって変わるからです。

赤道で一番長くて、北極や南極に近づく(緯度が大きくなる)ほどその距離は短くなっていきます。

なぜそうなるのかを、下の図を使って説明していきます。

経度間の距離

赤道では地球一周を東西180°、計360°で割った距離が1度の距離になりますから、その距離は40,000km÷360≒111kmで緯度と同じになります。

しかし、同じなのは赤道だけです。

上の図をみてもらうと分かるように、経度の長さは北極や南極に近づくにつれてどんどん短くなります。

そして緯度60°になると経度1度の距離は赤道の半分の約56kmになって、北極や南極では遂に0になってしまいます。

「分」や「秒」も1度を60分割したものですから、1度の距離が短くなるのに合わせてそれらの距離も短くなります。

ちなみに、代表的な地点の経度間の距離は、それぞれ下記のようになります。

経度間の距離1度1分1秒
赤道(緯度0°)約111km約1.9km約31m
東京(緯度35°)約91km約1.5km約25m
スウェーデン(緯度60°)約56km約0.9km約16m

同じ1度といっても、その距離が全然違うのが分かりますね!

例として、ほぼ同じ緯度にある東京駅(東経139度45分58秒)と福岡の博多駅(東経130度25分14秒)の経度間の距離を計算してみましょう。

この2点の緯度間の距離は9度20分44秒になりますから、上記の緯度35°の距離の数値でkmに直すと

【9度×91km+20分×1.5km+44秒×0.025km=850km】

と計算できます。

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位置の精度

1度・1分・1秒の距離が分かったので、最後はそれらを用いて位置を表した場合、どのくらいの精度になるのかをみていきましょう。

例えばGPSなどで

【現在地】
「東経135度24分18秒」
「北緯35度46分50秒」

と表わされていた場合、どのくらいの精度で場所が特定されるのでしょうか?

答えは、もう分かりますよね。前の章で学んだ通り、緯度1秒の距離は約31m、北緯35°の地点での経度の距離は約25mですから、このようにGPSで現在地が示されていた場合の精度は東西方向の誤差約25m以内、南北方向の誤差約31m以内の精度になります。

この30m四方くらいの大きさは、だいたい戸建て住宅一軒分くらいの大きさになります。

つまり、家一軒の位置が特定できるくらいの精度ということです。

このように、秒まで使うと、地球規模の大きさからしたらかなり正確な位置が特定できるのですね。

まとめ

以上で、緯度や経度についての話を終わります。

まとめると、下記の通りです。

  • 緯度は地球の横の線
  • 経度は地球の縦の線
  • 緯度0°は赤道で、北側を北緯・南側を南緯という
  • 経度0°はイギリスのグリニッジ天文台を通る線で、東側を東経・西側を西経という
  • 北緯・南緯は90°まで、東経・西経は180°まである
  • 日本の位置は、北緯約35°・東経約135°
  • 1分は、1度を60分割した線
  • 1秒は、1分を60分割した線
  • 1度・1分・1秒の距離は、緯度では同じだが、経度では場所によって変わる
  • 度・分・秒で現在地を表すと、家1軒の位置が特定できるくらいの制度になる

いままで何となくのイメージだった緯度や経度について、また、なんのことかいまいち分からなかった「度・分・秒」について、お分かり頂けましたでしょうか?

緯度や経度、「度・分・秒」のことをきちんと理解してから地図を見ると、今までと違った面白さがあるかもしれませんね(^^)

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