神棚。
おうちに来ていただいた神様をお祀りするための大切な場所です。
とても神聖な場所ですから、神様に失礼にならないようにきちんとお祀りしたいものです。
しかしながら、いざ初めて神様をお祀りしようと思うと、飾り方やお供えの仕方、神棚の設置方法など、分からないことだらけなのがこの神棚です。
かくいう私自身も、結婚して自分自身の新しい家族ができたことを期に、新居に初めて自分で神棚を設置したのですが、やり方が全く分からなくてとても苦労しました。
そこで今回は、私が自分自身でいろいろと調べながらおうちに神棚を設置した経験を元に、神棚について全特集してみました!
このページを読めば、神棚の飾り方をはじめ、神様をお祀りする方法が全て分かるようになっていますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね(^^)
※このページでは、上記の写真のような三社造りの神棚の設置の仕方についてお話しています。
目次
神棚の飾り方の配置図
それでは早速ですが、三社造りの神棚の飾り方の配置図をお伝えします。
こちらです。
この写真が、神棚の飾り方の配置図になります。
装飾としては、中央に神鏡を置いて、左右に榊とろうそく立てを置きます。
お供え物は、神様から見て中央にお米、左側にお塩、右側にお水、両側にお酒をお供えします。
お供え物のうち、お米・お水・お塩は毎日、お酒は毎月1日と15日および特別な日にお供えします。
これで、神棚の飾り方はオーケーです!
次の章からは、飾り方やお供え物の詳細の他、お神札のお祀りの仕方や神棚の設置の仕方などを、さらに詳しくお伝えしていきますよ(^^)
飾り方の詳細
この章では、神棚の飾り方の詳細をお伝えします。
まずは、飾り方の配置図の写真のうち、装飾の部分だけに注目してもう一度みてみましょう。
配置図のところのおさらいにはなりますが、装飾は下の写真のように、神棚の中央に「神鏡」を、左右に「榊」とお灯明となる「ろうそく立て」を置きます。
そして、装飾にはそれぞれ次のような意味があります。
装飾の意味
・神鏡(しんきょう)
拝殿の前に置かれている鏡で、太陽を鏡で表しています。
・榊(さかき)
その名の通り榊は神の木で、神様の世界とこの世をつなぐ役割があります。
・ろうそく立て
その場を明るく照らすほか、不浄を燃やし周囲を浄化する作用があります。
神棚は神様をお祀りする神聖な場所ですから、装飾もしっかりと見栄え良く行っていきたいものですね。
お供え物の詳細
この章では、お供え物の詳細をお伝えします。
こちらも、飾り方の配置図の写真のうち、お供えものの部分だけに注目してもう一度みてみましょう
置く位置は、神様から見て中央に「お米」、左側に「お塩」、右側に「お水」、両側に「お酒」となります。
ここからは、お供え物の種類や処分の仕方などをさらに詳しく説明します。
お供え物の種類
お供え物の種類は、主に次の4つになります。
神様へのお供え物
- お米
- お水
- お塩
- お酒
毎日するお供え物は、お米・お水・お塩の3種類です。
この3つは、毎朝新しいものをお供えしましょう。
また、その月の1日や15日、お祝い事などがある日には、上の3つの他、お酒や海の幸、山の幸などをお供えします。
お米と塩は土器(かはらげ)に、お水は水玉(みずたま)、お酒は瓶子(へいじ)という器に入れてお供えします。
お米をお供えするときは、どんな状態のお米をお供えしたら良いのかも悩みますが、特に正解というのはありません。
なるべく人間の手で触って汚したくないと考えた場合は精米されたお米をそのまま、洗った方が良いと考えた場合は一度洗った「洗米」として、炊いた方が良いと考えた場合は炊きあがったご飯を最初に神様にお供えするようにします。
お水やお酒をお供えするときに蓋をするのかどうかも気になりますが、これも正解はありません。
神様が頂やすいように蓋を取った方が良いという考えや、ほこりが入らないように蓋をした方が良いという考えもあります。
また、間を取ってお参りするときにだけ蓋を開けて、お参りが終わったら閉めるというパターンもあります。
これらに関して一番大切なのは、やはりいつも見守ってくださっている神様に感謝の気持ちを込めてお供えするということだと思うので、自分が一番そう思える形にすることが良いですね。
お供え物の処分の仕方
神棚にお供えしたものは神様のお力の宿った神聖なものになりますから、処分するときも粗末にならないように気を付けなければなりません。
基本的に捨てることはせず、頂けるものは頂いて、お水やお塩はお清め用として使うようにしましょう。
神様にお供えしたものをお下げした後に食べることは、神様の力を体の中に取り込むという意味もあります。
具体的には、お供え物をお下げした後は下記の用な形で処分することが良いです。
お供え物の処分の仕方
・お米
普通のお米と一緒に炊いて、ご飯として食べます。
・お水
玄関先や庭に聖水として水をまいてお清めします。また、観葉植物にあげるのも良いです。台所の流しなどには流さないようにしましょう。
・お塩
水と同じく玄関先や庭にまくか、お料理用の塩として使います。また、お風呂に入れれば体の穢れを浄化する作用があります。
・お酒
お神酒として頂きましょう。もしお酒が飲めない場合は、料理酒として使用も可です。
神様へのお供えも物はをお下げするタイミングは特に決まっていませんが、お参りが終わったらお供え物をお下げして良いとされています。
そのため、お供えしたものは傷んでしまう前にお下げして、神様のお力がこもった頂き物として食べるのが良いですね。
お神札のお祀りの仕方
この章では、神様の化身である、お神札をお祀りする方法についてお話しします。
お神札をお祀りする位置
三社造りの神棚の場合、お神札をお祀りする位置が3ヵ所ありますが、その位置は次の写真の通りとなります。
お神札を納める場所は中央に「神宮大麻」、神様から見て左側に「氏神様」、同じく右側に「崇敬神社」のお神札をお祀りするのが正しい場所になります。
お神札は、神主さんや巫女さんのいるような大きな神社に行けばありますので、そこへ行って授かりましょう。
また、お神札の大きさによっては前の扉から神棚へ入れることができない場合があります。
そんなときは、神棚のお社の下にすき間がありますので、ここから入れることができるようになっています。お神札が大きすぎて入らないと困った場合は、ここを確認してください。
お神札の種類と意味
また、それぞれのお神札の意味はこのようになります。
お神札の種類と意味
- 神宮大麻(伊勢神宮のお神札)
- 氏神様(自宅から一番近い神社のお神札)
- 崇敬神社(自分の崇敬している神社お神札)
神宮大麻
神宮大麻というのは、日本の代表的な神様である天照大御神を祀っている伊勢神宮のお神札で、最も重要なお神札です。
伊勢神宮から全国の神社に配られていますので、伊勢神宮まで行かなくても入手することが可能です。
氏神様
氏神様は、私たちが住んでいる地域を守ってくださっている神様で、基本的には自宅から一番近い神社のお神
札になります。
そして実は、氏神様はただ何となく自宅から一番近い神社という訳ではなく、自分の家の住所によってはっきりと決まっています。
しかし、新しい場所に引っ越してきたときなど、氏神様がどこの神社になるのか分からない場合もあると思います。
そんな時は、各都道府県の神社庁に問い合わせると、現在住んでいる場所の氏神様を教えてもらえます。
※各都道府県の神社庁の連絡先は、こちらです→【神社庁一覧 】
万が一、神社庁の方の回答が間違っていたらいけませんので、神社庁で教えてもらったあと、念のためその神社に氏神様であるかどうか直接確認するとより良いですね。
崇敬神社
崇敬神社は、上の二つ以外で特に自分が信仰している神社のお神札です。
昔ゆかりのあった神社や、わが子のお宮参りや七五三を行った神社のお神札などをお祀りすると良いですね。
神棚の設置の仕方
この章では、神棚の組立方や、設置場所・向きなどについてお伝えします。
神棚の組立方
まずは、神棚本体の組み立てです。
といっても、ほとんど組み立てられた状態で販売されているので自分でやるところはほとんどないのですが、一つだけ組み立てるかもしれない部品がある場合があります。
それがこちらの「千木(ちぎ)」という部品です。
千木は屋根の両端で交叉させた部材で、神社の屋根に用いられています。昔は建物の補強のためにつけていたと言われていますが、今では神社建築のシンボルとなっています。
千木の組み立て方は簡単で、下記の写真のように神棚の屋根の切込みが入っている場所に差し込めばOKです。
もしこれを知らなかったら、お神札を固定するための部品か何かと勘違いして設置するのを忘れてしまいそうですから注意が必要ですね。
千木の取り付けが終わったら、神棚の組み立ては完了です。
設置場所と向き
神棚の設置場所と向きについてです。
神棚は神様をお祀りする神聖な場所なので、神様に失礼のないように家の適切な場所に設置する必要がありますが、考えるべきポイントとして下記の5点があります。
ポイント!神棚設置に最適な場所
- 清浄な高い場所に設置する。
- 神棚の向きが、東または南向きになるようにする。
- 扉の上や廊下、玄関など、人が頻繁に移動する場所は避ける。
- 神棚の階上に部屋や物置があるなどして、神様よりも上に人や物が来る場所は避ける。
- 寝室や子供部屋など、プライベートで使う部屋は避ける。
実例としては、下図のような3LDKの間取りのマンションであれば①と②の部分が最適な場所として設置場所の候補になります。
清浄な場所が良いので、まずは南向きのバルコニーに面していて明るくて清浄なリビングか一番南側の洋室が候補に挙がります。
その中で神棚の向きが東または南向き、扉の上など人が多く通る場所を避けるなどのポイントを考えると、①と②の場所が最適な場所となりますね。
ちなみに、神棚の下を人が通る場所はNGですが、タンスや観葉植物などを置くのはオーケーです。
ただプライベートな部屋はNGなので、南側の洋室を寝室や子供部屋にした場合は②は候補から外れます。
神棚を置く場所が決まりましたら、神棚を置くための支柱を家の壁に取り付けます。その上に神棚を乗せて、神棚の設置完了です。
神棚の上に人や物が来る場合
設置場所のポイントとして「神様よりも上に人や物が来る場所は避ける」というのがありますが、2階建てのおうちで2階が全てプライベートの部屋の場合や、マンションやアパートで自宅より上階がある場合などで、どうしても神様よりも上に人や物が来てしまう場合があります。
そんな場合は、神棚の上の部分の天井に「雲」という字を書いた紙を貼っておきましょう。
神様にこの上は空であり何もありませんという気持ちをお示し、不快な思いをされることを避けるためです。
ちなみに自分で書くのが大変な場合は、羽黒神社様のこちらのページから「雲」という字をダウンロードして印刷することが可能です。【羽黒神社/「雲」の天井書】
神棚の購入方法
神棚を設置しようとした場合、まずは神棚を購入しなければなりません。
そして購入先としては、主に下記の3つの場所があります。
神棚の購入先
- 神具店
- ホームセンター
- インターネット
神具店は神様のための品物の専門店なので、値段は高いですが上等で立派な神棚を購入できます。
もう少し気軽な場所では、ホームセンターでも神棚は取り扱っています。
ホームセンターでは立派な国産の三社造りの神棚が1万円以下の価格で販売されており、値段としても手が届きやすいです。
また、ネット全盛の現代ですから、神棚はもちろんインターネットからでも購入できます。
例えば、三社造りの神棚と神具がセットになっていて、これ一つあれば全てが揃う下記のような神棚が販売されています。
神棚にもいろいろな種類がありますから、比べてみながら自分の気に入ったものを手に入れたいですね。
お参りの仕方
最後に、神様へのお参りの仕方をお伝えします。
神様へは毎日、朝夕2回お参りします。
お参りするときの作法は、二拝二拍手一拝です。
二拝二拍手一拝のやり方はこちらの動画が参考になると思いますので、分からない方は動画を見られてみてください。
まとめ
以上で、神棚の飾り方やお供えの仕方、設置の方法などについての話を終わります。
毎日心を込めてお祈りすると、身も心も引き締まった清らかな気持ちになります。
いつも見守ってくださっている神様への感謝の気持ちを持ちながら、日々の生活を送っていきたいですね(^^)
神様から見て左側が上位というのが一般的のようですが? 結果としては同じで、写真通りなのですが、神様から見て、①正面に米、②左側に塩、③右側に水、という説明が正しいのではないですか?
前川英治さん
こんにちは、当ブログ管理人の星野なゆたです。
コメントありがとうございます。
確かに、神様の視点で見るとそうなりますので、ご指摘の通りですよね。
該当の部分を修正させて頂きました。