音速。
読んで字のごとく、音の速さのことですよね。
こんにちは、子どもの頃は音に速さなんてものがあると思ってもいなかった当ブログ管理人の星野なゆたです。
中学生くらいのときだったでしょうか?音速を使った問題が数学や理科で出てきだしたのは。その時に初めて音にも速さがあることを知って衝撃を受けたものです。
そしていざ音に速さがあるということを知るとすごく気になったのが、じゃあ音の速さっていったどれくらいなの?ということです。そこで、音の速さについて徹底的にチェックしてみました!
このページでは、そんな音速の時速や秒速に合わせて。気温毎の音速の計算式、マッハという速さの単位、超音速旅客機、光速との違いなど、音速にまつわる面白ばなしについてもふれていますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね(^^)
目次
音速の数値
それでは、早速ですが音速の数値を見ていきます。音速を時速や秒速で表すと、下記の通りです。
- 【時速】1,235km/h
- 【秒速】343m/s
上記の通り、音速の速さは時速約1,200kmにもなります。
飛行機の速さが時速約800kmですから、音速はその1.5倍というとてつもない速さだったのですね!
気温ごとの音速
先ほど音速の数値をご紹介するときに「20℃のとき」とカッコで書いたのは、実は音速は気温によってわずかですが違うからです。気温が低いと音速は遅くなり、気温が高いと逆に音速は早くなります。
どのくらい違うのかも気になりますので、各気温に対する音速の時速と秒速を下記の表にまとめました。
気温 | 時速 | 秒速 |
---|---|---|
-10℃ | 1,170km/h | 325m/s |
0℃ | 1,192km/h | 331m/s |
10℃ | 1,213km/h | 337m/s |
20℃ | 1,235km/s | 343m/s |
30℃ | 1,255km/h | 349m/s |
僅かな差ではありますが、音速が気温によって違うことが良く分かりますね。
色々な物質中での音速
音速と言えば一般的に空気を伝わる音の速さのことを指しますが、液体や固体の中でも音は伝わるので音速は存在します。そして物質によって音速は全然違って、固体>液体>気体の順で音速は速くなります。
この点についても、各物質中での音速の時速と秒速を表にしてみました。(温度は常温のときです)
物質 | 時速 | 秒速 |
---|---|---|
空気 | 1,235km/h | 343m/s |
水 | 5,400km/h | 1,500m/s |
氷 | 11,628km/h | 3,230m/s |
鉄 | 21,420km/h | 5,950m/s |
水だと空気の約5倍、氷だと10倍、鉄では何と20倍にもなるのですね!固体や液体中の音速、恐るべし速さですね。
音速の計算
この章では、実際に気温毎の音速を計算したり、どのような計算式で音速が求められるのかをご紹介したいと思います。
計算してみよう
まずは、実際に計算して遊んでみましょう!
「気温」のところに数値を入力して「計算する」ボタンを押すとその気温での音速が出力されます。
いろんな気温で音速を計算して、どのくらい違うのかを実感されてみてくださいね。
音速の計算式
次は、ちょっと難しい話にはなってしまいますが、音速の計算式がどのようなものなのか見ていきたいと思います。
気温(t℃)の気体中の音速を計算する公式は下記の通りで、上の計算フォームでもこの式を使って計算するようになっています。
- 比熱比κ=1.4
- 気体定数R=8.31
- 絶対温度T=273.15+t(K)
- 分子量M=0.029(kg/mol)
また、上記の公式はルートも入っていて難しい計算式になっていますが、常温付近の気温(t℃)では下記の通りの近似式でかなり正確に計算できます。
こちらは一次式で簡単な足し算と掛け算で計算できますので、ちょっと計算したいときはこちらの式の方が便利ですね(^^)
速さの単位「マッハ」
第1章では音速がどのくらいの速さなのかについてお話しましたが、ここからは音速と合わせて気になる関連項目についてお話していきたいと思います。
まずは、「マッハ」という速さの単位からです。マッハという速さの単位を一言で説明すると下記の通りです。
気温15℃の時の音速(時速1,224km)を「1」とし、その何倍かであることを示した数値
つまり、音と同じ速度で移動していたら「マッハ1」、音の半分のスピードで移動していたら「マッハ0.5」、音の2倍のスピードで移動していたら「マッハ2」ということになります。
マッハという言葉の由来は、1800年代後半から1900年代前半にかけて活躍した物理学者「エルストン・マッハ」の名前です。音速について数々の功績を残した功績が称えられ、音速と比較したスピードことを「マッハ」と呼ぶようになりました。
マッハ1で移動した場合にかかる時間
次は、音速(=マッハ1)で移動した場合に、どのくらいの時間がかかるのかについてです。音速といったらなんかものすごく速いような気がするのですが、実際の移動時間はどのくらいになるのでしょうか?
ここでは、普段私たちが身近に使っている乗り物である新幹線(=時速300km)や飛行機(=時速800km)の速度で移動した場合と比べて、音速で移動した場合の移動時間がどれくらい違うのか比較してみたいと思います!
東京→大阪(500km) | |||
東京→ハワイ(6500km) | |||
地球一周(4万km) |
うーむ、音速ってめっちゃ速いというイメージがありましたが、東京からハワイまでは5.3時間、地球1周に至っては1日以上の32時間もかかるとは……。
日常生活のレベルでは音速なんてほぼ一瞬の速さのように感じますが、地球規模で考えると音速というスピードもいうほど速くはないなという印象ですね!
超音速旅客機とソニックブーム
「超音速」
読んで字のごとく、音速を超えた速度です。先ほどのマッハでいうと、マッハ1より速いスピードのことですね。
音の速さなんて超えることができるのかと思うのですが、音の速さを超えることは実際にはできて、航空機を超音速で飛行させることは現在の科学技術では十分可能なことです。
実際に1976年から2003年の間、「コンコルド」という超音速旅客機がヨーロッパとアメリカの間を飛んでいました。
コンコルドはマッハ2という超音速で飛行し、普通の飛行機だと約6時間かかる大西洋の横断をほぼ半分の3時間半で移動できました。
しかしながら、航空機を超音速で飛ばすためには大量の燃料が必要がものすごいコストが掛かって運賃が通常の飛行機のファーストクラス以上になることや、音速を超えるときに発生する衝撃波(=ソニックブーム)の問題などがあり、あまり普及していきませんでした。
※下記、戦闘機によって実際に発生ソニックブームの動画です。(爆音注意!)
そして2000年に起きた墜落事故、2001年に起きたアメリカ同時多発テロの影響でコンコルドに対する需要は更に低下して収益性が見込めななくなり、2003年に全ての路線で運行が廃止されその歴史に幕を閉じました。
それ以来、超音速旅客機が就航している路線は今でもありません。
そんな状況ではありますが、現在ではまた超音速旅客機が注目され始めており、各航空各社では燃費や衝撃波などの問題を克服した新たな超音速旅客機の開発が進められています。
科学の進歩が著しい現代社会において、旅客機の速度だけは初めて登場した1960年代からもう半世紀以上経っているのに今も全く変わっていません。
その点をブレイクスルーしようと各社がんばっているのですね。
グローバル化が進んだ今の世界では、少しでも早く国と国の間を移動することはとても重要なことになっていますので、早く実現されることを期待したいですね!
音速と光速の違い
最後は、音速と光速の違いについてです。
音速と似た言葉で光速というものがあります。
こちらはもちろん光の速さのことなのですが、この音速と光速、どちらもめちゃくちゃ速いようなイメージがありますが実際にはどれくらい違うのでしょうか?
それぞれの数値を比べてみたいと思います。
音速と光速
- 音速=時速約1,200km
- 光速=時速約1,080,000,000km(約10.8憶km)
音速と光速、比べてみるとまるで違いますね!まさに「桁が違う」といった状態です。
先ほどのマッハという速さの単位を使うと、光速は「マッハ90万」という数値になります。つまり、音速の90万倍速いということです。
光速は、音速と比較にならないぐらい超絶速いスピードだったのですね。
※また、光速についての詳細や、光速と音速の差を使って雷までの距離を知る方法については別ページで詳しくお話していますので、興味のある方はこちらにも遊びにきてくださいね。
まとめ
以上で、音速についての話を終わります。まとめると、下記の通りです。
- 音速の時速は約1,200km
- 音速の秒速は約340m
- 「マッハ」は、音速の何倍かを示した速さの単位
- マッハ1の速度で地球一周すると約32時間かかる
- 音速を超えた超音速旅客機を現在開発中
- 光速は音速の約90万倍の速さ
音の速さ、いろいろと調べてみると興味が惹かれることが多くとても面白かったです。
これから人生の中でいろいろな音を聞いているときに、音の速さについても意識しながら聞いてみると、新しい目線で音に触れることができるかもしれませんね(^^)
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