エアコンのガス漏れの症状とは?原因や対処の仕方も合わせて解説!

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エアコンのガス漏れ。

暑い夏や寒い冬にエアコンのガス漏れが発生してしまったら、エアコンが効かなくなるのでとても困りますよね。

実は当ブログ管理人の星野なゆたは、仕事でエアコンの取り扱いもしています。

エアコンは、現在では家庭の中で欠かすことのできない空調機器になっています。夏は暑くてたまらない空気を涼しく、冬は凍えそうな空気を暖めてくれます。

そのため、いざ使おうと思ったときにエアコンのガスが漏れており、効かなかったらとても困ります。暑い夏に冷えなかったり、寒い冬に温まらなかったりしたら大変。一刻も早く直したいものです。

そこで今回は、もしエアコンがガス漏れしたときに考えられる症状や原因と、その対処方法についてエアコンのプロでもある星野なゆたがお伝えしていきます。

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ガス漏れの症状の概要

まずは、エアコンのガスが漏れるとどのような症状になるのか、その概要からお伝えします。

エアコンのガス漏れ時の症状は漏れ量によって変わり、それぞれ下記のような症状になります。

エアコンのガス漏れの症状
  • 2割程度の漏れ=あまり症状が無い
  • 半分程度の漏れ=エラーが出る可能性あり
  • 8割以上の漏れ=全く効かない

漏れが2割くらいまでならあまり症状がありませんが、それを超えるとガス漏れの影響が徐々に出てくるようになるといった感じです。

そして、8割以上漏れると全くエアコンが効かなくなり、空調できなくなってしまいます。

そうなるとエアコンの意味が全くなくなってしまいますから、エアコンのガスチャージなどの対応が必要となります。

それでは次の章からは、ガス漏れの症状や原因について、さらに深堀して解説していきますよ。

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ガス漏れの症状の詳細

ここからは、エアコンのガス漏れの症状にしいて、さらに詳しく解説していきます。

2割程度の漏れ=あまり症状が無い

ガスの漏れ量は2割程度までであれば、ガス漏れの症状はあまりありません。それなりに動いて、冷やしたり暖めたりしてくれます。

もちろん、正規のガス量が入っている状態に比べると能力や効率が少し落ちますが、普通に使っている範囲ではなかなか気づかないレベルです。

実はエアコンのガス量はそれほどシビアなものではなく、規定量からちょっと少なかったり多かったりしても、それなりに運転してくれるのです。

そのため、これくらいの漏れ量であれば気づかずに使い続ける可能性も高いです。

半分程度の漏れ=エラーが出る可能性あり

ガスの漏れ量が半分程度の時、これくらいになるとはっきりとしたガス漏れの症状が出てきます。

半分程度の漏れであればまた冷風感や温風感はありますが、エアコンのガスの温度が明らかに正常時と違ってきます。

そしてガスの温度はエアコンに付いているセンサで監視しているので、異常を検出してエアコンに何かしらのエラーが出る可能性が高いです。

特に、下記の表の通りのエラーコードが出ていた場合はガス漏れの疑いがあります。

メーカーエラーコードエラー名
パナソニックH99室内熱交換器凍結保護
F97圧縮機温度過昇保護
F91冷凍サイクル異常
H16室外CT断線異常
ダイキンU0ガス欠
F3吐出管温度異常
三菱電機運転ランプ14回点滅その他の室外異常
日立除湿ランプ、カビ見張りランプの点滅6回OHサーミスタ温度上昇異常
富士通ゼネラル運転ランプ7回点滅・タイマーランプ2~4回点滅冷凍サイクル異常
吐出管温度保護
東芝1E吐出温度異常
シャープ2-0圧縮機高温異常
2-1圧縮機吐出加熱
9-1ガス不足

ガスが半分くらい漏れたときの特徴的な温度変化としては、下記の2点があります。

  • 圧縮機から出るガスの温度が異常に上がる
  • 冷房時に室内機に入ってくるガスの温度が異常に下がる

このうち、特に1点目の圧縮機から出るガスの温度は異常として検出しやすいため、ガス漏れ検知の手段として良く用いられています。

冷房時に室内機に入ってくるガスの温度が下がるのは一見冷房に有利なような気がするのですが、ガスが薄くなっているため持っている熱量自体は正常時と比べると少なくなっているので、やはりエアコンの効きは悪くなる方向になります。

そしてこのような温度変化は一度エアコンを止めると元に戻るので、ガス漏れ関連のエラーは、

エラーが出たので止めた

もう一度動かすと復活

しばらくするとまた同じエラー

というパターンを繰り返すことが多いです。

8割以上の漏れ=全く効かない

ガスの漏れ量が8割以上になると、エアコンが全く効かないといった症状になります。

熱を運ぶための冷媒がもうほとんど残っていないので、冷やすことも暖めることもできなくなります。

このくらいの漏れ量になると、冷媒の温度自体もほとんど変わらなくなってくるので、半分程度の漏れの場合に比べて特徴的な温度変化が無くなり、エラーとして検出できずエアコン自体は動き続ける場合もあります。

ただし、ガスが無いので動いても全く効きません。

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ガス漏れ状態での運転は厳禁!

エアコンにおいて、ガス漏れ状態で運転させることは厳禁です。特に、8割以上の漏れの全く効かない状態で運転を続けることは非常に良くないです。

なぜかというと、エアコンの心臓部でもある冷媒を駆動させる圧縮機が故障してしまう恐れがあるからです。

圧縮機は運転するときにすごく高温になるのですが、実は冷媒ガスで冷却することによって異常加熱にならないようになっています。

しかしガスが無い状態で運転を続けると、圧縮機を冷やしてくれるものが無いため、圧縮機の温度がどんどん上がって最悪壊れてしまう可能性があるのです。

もしも圧縮機が壊れてしまったら、修理不可能になって新品に買い替えないといけなくなったり、運良く修理できたとしても10万円近い高額な修理費用になる可能性がありますので、ガス漏れ状態での運転は絶対に止めましょう。

ガス漏れの原因

ここからは、エアコンでガス漏れが発生する原因についてお伝えします。

エアコンのガス漏れ時に考えられる原因としては、主に以下の4つのものがあります。

エアコンのガス漏れの原因
  • 施工不良
  • エアコンの移設時
  • 初期不良
  • 老朽化による銅パイプの腐食

それではここから、それぞれの原因について更に詳しくお話していきます。

施工不良

エアコン施工

冷媒ガスが無くなってエアコンが効かない場合、そのほとんどの原因は施工不良です。エアコン購入時には室外機に冷媒があらかじめ充填されていますから、最初からガスが無いということはありません。そのため、エアコンのガスが無くなるのは配管のどこかからガスが漏れているということになります。

そしてガスが漏れる箇所のほとんどは、室外機と室内機をつないでいる冷媒配管です。エアコンは、室外機と室内機を冷媒配管でつなぎますが、その接続部の工事にミスがあると、そこからガスが漏れて無くなります。

また、施工不良によるガス漏れは、設置直後はきちんと動くけど、数日後にエアコンが効かなくなるという場合が良くあります。これは、エアコン取り付け工事の時に気づかないくらい少しずつガスが漏れていて、数日後にガスが無くなるというパターンが多いからです。工事の時にガスが大量に漏れれば、さすがに業者の方も気づいて、その時に対処しますからね。

このように施工不良が原因だった場合は取り付けてもらった業者のミスになりますから、先方に連絡を取って漏れ箇所を特定して修繕してもらい、新しいガスを入れてもらうようにしましょう。

エアコンの移設時

引っ越しなどでエアコンを移設するときも、ガス漏れが発生しやすいタイミングになります。

エアコンの中には冷媒ガスが入っていますから、そのまま外すことはできません。

どうやって外しているかというと、ポンプダウンという作業を行って一度全ての冷媒を室外機の中に回収し、接続配管と室内機の中に冷媒ガスが無い状態にしてから外しているのです。

そしてそのポンプダウン作業にミスがあると、本来室外機の中に回収されるはずの冷媒が外に漏れてしまって、冷媒が無くなるということが起きます。

また、ポンプダウンはうまくいっても、移設先で上記のような施工不良があった場合もガス漏れの原因になりますよね。

このように、エアコンの移設は少なからずガス漏れのリスクを伴いますので、引っ越しなどでエアコンを移設した後は、問題なく冷えたり温まったりするか確認するようにしましょう。

初期不良

可能性はかなり低いですが、初期不良でエアコン本体から漏れがあることもあります。エアコンメーカーでは出荷前に厳しい漏れ検査をしているのですが、それでも稀に新品でもガス漏れが発生していることがあります。

この場合はもちろんメーカー責任になりますから、無償で新しいものに交換してもらえます。

老朽化による銅配管の腐食

こちらも可能性としては高くないですが、長年使い続けていると稀に本体の銅配管が腐食してそこからガスが漏れることがあります。

銅は非常に腐食に強い金属ではあるのですが、それでも稀に腐食で穴が開いてしまうことがあります。

この場合は非常に微小な漏れ量の場合があり、どこから漏れているのかが見つけにくい漏れの原因でもあります。

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ガス漏れのチェック方法

エアコンのガスが全部なくなっていたらエアコンが全然効かないので分かりますが、少し漏れたときなどで正常なのかどうか良く分からないという場合もあります。

こんなときに冷媒ガスの量が適切かどうかを判断するのはかなり難しいですが、おおよそであれば判別する方法があります。

それは、冷房運転(室外機のファンが動いている状態)を15分くらい行った後、その時に室外機から出ている太いパイプと細いパイプを確認することです。

冷媒配管

ガスが少し漏れている場合は、細いパイプに霜が付きます。

全くガスが無い場合は、細いパイプと太いパイプを触ってみても、まったく温度差がありません。

正常な状態では、細いパイプは結露が発生する程度に冷えており、太いパイプはあまり冷たくないというようになります。

ガス漏れ時の対処方法

もしもエアコンでガス漏れが発生した際は、残念ながら自分では対処するのは難しいですので、業者さんにお願いして直してもらうしかありません。

業者さんにエアコンの修理の依頼をして、来てもらうようにしましょう。

また、業者さんに修理を頼むときの手順や注意点はこちらのページで詳しくお伝えしていますので、必要な場合はこちらを参照されてください。

エアコン点検作業

終わりに

以上で、エアコンのガス漏れ時の症状や原因、対処方法についての話を終わります。

暑い夏や寒い冬にエアコンがガス漏れして効かないと、部屋の空調ができずに大変な目にあってしまいます。

そのため、万が一エアコンのガス漏れが発生してもらったら、適切に対処して暑さ寒さをしのいでいきたいですね!

【おまけ】エアコンの冷媒ガス

最後は、ちょっとおまけでエアコンの冷媒ガスについて話そうと思います。

家庭用エアコンの冷媒ガスは、フロンが使用されています。現在最もよく使われている冷媒は「R32」という種類のフロンです。

ひと昔前はフロンによるオゾン層の破壊が問題になりましたが、今のフロンはオゾン層を破壊する塩素の成分が含まれていないので、オゾン層を破壊することはありません。

しかしながらフロンは温室効果のものすごく高いガスで、R32冷媒では二酸化炭素の約700倍の温室効果があります。

そのため、フロンが漏れると地球温暖化の原因となります。このようなことが起こらないように、エアコンを廃棄する際には法律でフロンの回収が義務付けられています。

だから、そもそもエアコンのガスが漏れるようなことがあってはならないのですが、完璧な製品や施工というものは存在しないので、どうしてもこのようなことが起こってしまうのですね。

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すでに読んでくださった方からは大好評を頂いています。ナスが好きな方は、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです(^^)

2件のコメント

ダイキンエアコンを2010年に購入し2015年にガス漏れで修理を依頼しました。そして今回2020年8月15日にまたエアコンがストップしてしまいガス漏れということでガスを補填してもらいましたが、いずれまたガスがなくなるので新しいものを購入したほうが良いといわれました。
接続部の工事ミスならば、お店に交渉しなんらかの保証をしてもらうことは可能でしょうか。

オカザワケイコさん
こんばんは、当ブログ管理人の星野なゆたです。
コメントありがとうございます。
ご質問の件、お答えしますね。
今回のケースであれば、ちょっと保証してもらうのは難しいかなと感じます。
工事ミスによるガス漏れの場合、遅くとも工事後1ヵ月以内くらいには症状が出るので、
5年という長い時間でガス漏れが起きたとしたら、原因が工事ミスではない可能性もあります。
また、工事の保証期間も普通は工事後1年程度なので、その点からも無理そうです。
2010年にエアコンを購入されたということは、もう10年お使いになられたということですよね。
エアコンの寿命は各メーカーともに10年程度を想定して設計されているので、
新しいエアコンの購入検討の時期に入っているのは確かです。
ただ、今のエアコンにガス補填してもらって正常に動いているのであれば、
とりあえずは使えるはずですので、あまり焦らずにゆっくりと買い替えを
考えていく感じで良いのでは無いかと思います。
あと、もしいま起きているガス漏れの原因が分からなければ、
新しいエアコンを買う際に、室内機と室外機をつなぐ冷媒配管まで含めて、
一式新しいものにした方が安心です。

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