積乱雲(入道雲)。
日本の夏の空には欠かせない、とても雄大で美しい真っ白な雲ですよね。
しかしその反面、積乱雲はゲリラ豪雨や落雷など、大きな災害をもたらす可能性のある恐ろしい雲でもあります。
そんな美しくも恐ろしい積乱雲について、でき方や別名、積乱雲によって引き起こされる災害など、気になることも色々あります。
そこで今回は、それらのことについて分かりやすくまとめてみました!
もしあなたが積乱雲に興味を持たれていましたら、ぜひ最後まで読んでみてくださいね(^^)
目次
積乱雲のでき方
まずは、早速ですが積乱雲のでき方をお伝えします。
積乱雲は、強い上昇気流が起きる場所で発生します。図にすると、このようなイメージです。
地表付近にある空気が上昇気流によって上空に持ち上げられると、空気の温度が下がって水蒸気を含むことのできる量が減ります。そうすると、空気から溢れた水蒸気が水滴となって雲ができます。
そして、水蒸気から水滴となって雲になるとき、潜熱と呼ばれる水蒸気から水に変化するときに放出される熱が発生します。空気は暖められると軽くなる性質があるので、これにより更に上昇気流が大きくなります。
このようにして、地表から10~15kmの高さの、雲ができる限界の高さ付近まで発達した雲を積乱雲と呼んでいます。
上昇気流が発生パターン
次は、上昇気流が発生するパターンをお知らせします。
前の章で積乱雲は強い上昇気流によって発生することは分かったのですが、その上昇気流が発生する原因も気になりますからね。
そんな積乱雲を発生させる上昇気流が発生するパターンは、主に下記の3パターンがあります。
日射による上昇気流の発生
一つ目は、日射による上昇気流の発生です。
太陽の熱で地表が暖められることによって上昇気流が発生し、積乱雲が発生します。
真夏の日本で発生する積乱雲は、このパターンが多いです。まさに、「THE・夏!」といった雲になります。
青空に映える真っ白な雲でとても美しい雲になりますが、その雲の下では大雨や落雷などの激しい気象現象に襲われ、ゲリラ豪雨の原因にもなります。
山脈による上昇気流の発生
二つ目は、山脈による上昇気流の発生です。
湿った空気が大きな山脈にぶつかることによって上昇気流が発生します。
冬の日本海側で大雪をもたらす積乱雲や、梅雨末期や台風などで、同じ方向から湿った空気が流れ続けたときに発生する積乱雲にこのパターンが多いです。
このメカニズムで発生する積乱雲は、同じ場所で次から次へと新たな積乱雲が発生することが良くあるので、特定の場所で集中豪雨や大豪雪を引き起こすことがあります。
暖気と寒気の衝突による上昇気流の発生
三つめは、暖気と寒気が衝突した場合です。
暖かい空気と冷たい空気がぶつかると、軽く暖かい空気は上に、重たく冷たい空気は下に潜り込もうとします。
その際に、上に持ち上げられる暖気側で上昇気流が発生し、積乱雲が発生します。
天気予報で良く聞く、寒冷前線で発生する積乱雲がこのパターンです。
特に3~5月の春先の寒冷前線で発生する積乱雲は、強風や落雷、あられや雹などの荒天につながりやすいです。
積乱雲の別名
この章では、積乱雲の別名についてお話します。積乱雲の別名は、下記のようなものがあります。
積乱雲の別名
- 入道雲
- 雷雲
- かなとこ雲
入道雲の名前の由来は、大入道という妖怪であると言われています。この大入道に雲の形がそっくりだったので、入道雲と呼ばれるようになりました。
雷雲は、文字通りですね。積乱雲は雷を発生させる雲でもありますから、このように呼ばれています。
かなとこ雲は、積乱雲の中でも雲の上の部分が平らになっているもののことを指します。下の写真のような感じです。
上昇気流が雲の発生できる限界の高さまで達すると、行き場を失った雲が水平方向広がってこのような形になります。
かなとこ雲は積乱雲の中でも特に発達した雲になりますから、かなとこ雲が近づいてきたら豪雨や落雷の危険性がかなり高まります。
かなとこ雲が近づいてくるのを見かけたら、急いで建物の中に避難しましょう。
ちなみに、雷が近づいてきたときの避難方法については別ページで詳しくお話していますので、気になる方はこちらのページをご参照ください。
積乱雲によって発生する災害
最後に、積乱雲によって発生する可能性のある災害をお伝えします。積乱雲が発生すると、下記のような災害が起こる可能性があります。
積乱雲によって発生する災害
- ゲリラ豪雨
- 集中豪雨
- 落雷
- あられ、雹
- 竜巻
- ダウンバースト
どれも人の命にも関わるような恐ろしい災害ばかりです。
積乱雲は時にこのような災害を引き起こす恐ろしい雲でもありますから、積乱雲が近づいてきたら、決して油断せず適切な避難行動を取る必要があります。
まとめ
以上で、積乱雲のでき方や別名についての話を終わります。まとめると、下記の通りです。
- 積乱雲は、上昇気流によって発生する
- 上昇気流は、強い日射、高い山脈、暖気と寒気のぶつかりによって発生する
- 積乱雲は、豪雨や落雷などの災害をもたらす雲である
- 積乱雲の別名は、入道雲・雷雲・かなとこ雲がある
積乱雲、災害をもたらす恐ろしい雲ですが、でき方や別名など、興味を引くこともとても多い雲でした。
積乱雲のでき方やそれによって発生する災害を正しく理解して、日ごろの防災に役立つようにしていきたいですね(^^)
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