プロ野球の優勝マジック。
自分の応援しているチームに点灯したら、優勝まであと少しと思いテンションも上がるし、応援にも一段と力が入りますよね。
しかし、逆にライバルチームにマジックが点灯してしまったら、今年はもうダメかと焦る気持ちが湧いてきます。
そんな優勝マジックで気になるのが、点灯・消滅の条件や減り方についてです。
このページでは、そんな優勝マジックについて徹底解説していきます!
特に良く分からない引き分けの時の減り方を表にしていたり、マジックに関する豆知識にも触れていますのでぜひ最後まで読んでみてくださいね(^^)
目次
プロ野球の優勝マジックとは?
まずは、優勝マジックとはどんなものなのかその概要からみていきたいと思います。
優勝マジックとはどのようなものか一言で表すと、こんな感じです。
自分のチーム以外に自力優勝の可能性が消滅したときに点灯し、その数字が0になったら優勝
マジックが点灯するタイミングは自分のチーム以外に自力優勝の可能性がなくなったときで、数字が0になったら優勝なのですね!
数字が0になったら優勝というのは、野球をみていて実感が湧きますよね。
マジックが残り1で試合に勝って優勝というのは、非常に分かりやすいです。
しかし、マジックが点灯するタイミングや減り方については、まだ良く分からないところがありますよね。
ここからは、点灯のタイミングや減り方について詳しくみていきます。
点灯のタイミング
マジック点灯のタイミングについてです。
マジックが点灯するタイミングは自分のチーム以外に自力優勝の可能性が消滅したときですが、ざっくり表現すると、下記のような状態になったときにマジックが点灯します。
2位チームとのゲーム差>直接対決の残り試合数
例えば、1位と2位のチームのゲーム差が5で両チームの直接対決の残り試合が4になったとき、1位のチームにマジックが点灯します。
マジック点灯のタイミングをざっくりいうとこんな感じですが、ここからはもう少し正確に見ていきます。
マジックが点灯するタイミングは自分のチーム以外に自力優勝の可能性が消滅したときとのことなので、この自力優勝とその消滅とはどういう意味かについて説明します。
残り試合を全て勝てば、他のチームの結果に関わらず優勝可能な状態
自力優勝が可能な状態とは、残りの試合を全て勝てば他のチームの結果に関わらず優勝できる状態です。
シーズン開幕当初はどのチームも残り試合を全勝すれば間違いなく優勝ですから、全チーム自力優勝可能な状態からスタートします。
例え残りの試合を全勝したとしても、他のチームの結果によっては優勝できない状態
自力優勝の消滅とは、例え残り試合を全部勝ったとしても、他のチームの結果によっては優勝ができない状態になったときのことを指します。
1位のチームとの差が開いてしまい、例え残り全勝したとしても1位のチームが勝ち進めれば追い抜くことができないという状態です。
自力優勝の消滅するチームはシーズンの中盤、下位のチームから徐々に出てき始めてきます。
そしてシーズン終盤になり1位のチーム以外の全てのチームで自力優勝が消滅したとき、晴れてマジックが点灯するのですね。
例外はありますが、「2位チームとのゲーム差>直接対決の残り試合」となったときにこの状態が発生することがほとんどなので、マジック点灯のタイミングをざっくり表現するとこのようになるのです。
また、マジックが一度点灯してもその後の結果によって再度他のチームに自力優勝の可能性が復活すれば、マジック点灯の条件を満たせなくなるのでマジックが消滅します。
そしてまた他のチームに自力優勝が消滅したときに、マジックは復活して再点灯します。
このように、マジックは一度点灯してもずっと点灯しっぱなしという訳ではなく、消滅したり復活したりすることもあるのです。
マジックの減り方
ここからは、マジックの減り方についてです。
基本的には、下記の2つのパターンでマジックが減っていきます。
マジックの減り方
- マジック点灯チームが勝つと1減る
- マジック対象チームが負けると1減る
マジックが点灯しているチームが勝つか、マジック対象チームが負けると1減ります。
そして直接対決などでマジック点灯チームが勝ってマジック対象チームが負けると、1+1でマジックが一気に2減ります。
この2つの減り方さえ覚えておけば、普通に野球を見る分には全く問題ありません。
マジック対象チームとは?
マジックが点灯しているチーム以外で、残り全勝した場合に最も勝率が高くなるチームが対象。2位チームの場合がほとんどだが、2位以下のチームがマジックの対象になることもある。
ちなみに、引き分けが入るとマジックの減り方が途端にややこしくなります。
減るときと減らない時があるからです。
そんな場合もどんな減り方になるか気になりますので、引き分け、試合無しを含めた全パターンでのマジックの減り方を下記の表にまとめました。
マジック点灯 チーム | マジック対象 チーム | マジックの 減る数 |
---|---|---|
勝ち〇 | 勝ち〇 | 1 |
勝ち〇 | 引き分け△ | 2か1 |
勝ち〇 | 負け● | 2 |
勝ち〇 | 試合無し | 1 |
負け● | 勝ち〇 | 0 |
負け● | 引き分け△ | 1か0 |
負け● | 負け● | 1 |
負け● | 試合無し | 0 |
引き分け△ | 勝ち〇 | 1か0 |
引き分け△ | 引き分け△ | 1 |
引き分け△ | 負け● | 2か1 |
引き分け△ | 試合無し | 1か0 |
試合無し | 勝ち〇 | 0 |
試合無し | 引き分け△ | 1か0 |
試合無し | 負け● | 1 |
試合無し | 試合無し | 0 |
この中でも特徴的なのは、マジック点灯チームと対象チームが両方とも引き分けの場合は、必ずマジックがピッタリ1減ることですかね。
※また、応援しているチームが勝った時の勝利ツイートについても別ページで詳しくお話していますので、興味がある方はこちらにも遊びにきてくださいね。
過去に起きた特殊な減り方
前章でお話したことが一般的なマジックの減り方になりますが、引き分けや残り試合数の影響でときにマジックが不思議な振る舞いをすることがあります。
そんな不思議現象が実際に起きたマジックの特殊な減り方をここからは紹介してみたいと思います。
マジックが一気に3減る
2013年の東北楽天ゴールデンイーグルス、マー君こと田中将大がシーズン24勝0敗1セーブという異次元の記録を打ち立てて、楽天がパ・リーグ制覇し日本一にもなった年です。
この年の9月11日、マジック18が点灯していた楽天がマジック対象チームのロッテとの直接対決に勝利した際にこの珍現象は発生しました。
直接対決での勝利なので普通であればマジックは2減って16になるところですが、なんと3減ってマジックが15になったのです!
これは、パ・リーグの順位決定方式「勝率が同じ場合は、チーム同士の対戦勝率が高い方が上位」という項目の影響で起きました。
勝率が同じ場合は、直接対決でより多く勝った方が優勝ということですね。
この試合の前はまだ楽天とロッテどちらも勝ち越しの可能性がありましたが、この試合に楽天が勝って楽天のシーズン勝ち越しが確定しました。
これにより優勝までに必要な勝利数が1つ減って、マジックが3減るという珍現象が起きたのです。
直接対決で勝ったのに1しか減らない
2017年の広島カープ、2年連続のリーグ優勝を果たしたものの、クライマックスシリーズで横浜に敗れ日本シリーズには出れなかった悔しいシーズンとなった年です。
この年の8月16日、マジック27が点灯していた広島がマジック対象チームの阪神との直接対決に勝利した際に、この珍現象は発生しました。
直接対決での勝利なので普通であればマジックは2減って25になるところですが、なんと1しか減らずマジックが26になったのです!
これは、両チームの引き分けの数の差による影響で起きました。
この時点での引き分け数は広島が4で阪神は1と3つの差がありました。
このように引き分け数に差があると両チームの勝率の増減にわずかな違いが生じ、本来2減るはずのマジックが1しか減らないことがごく稀にあります。
先ほどの、マジックが3減る事例の逆パターンですね。
マジックに関する記録
ここまで、マジックとはどいうものかを中心に説明してきましたが、ここからは少し方向性を変えて、マジックに関する記録やマジックという言葉の由来についてお話します。
まずは、マジックに関する記録からです。
最速や最大の点灯など、マジックに関しては下記のような記録があります。
最大の点灯
プロ野球史上最大のマジック点灯は、1965年の南海ホークス(現福岡ソフトバンクホークス)が打ち立てた「7月6日にマジック62点灯」です。
マジック点灯時の数字はこれがプロ野球記録になっています。
この年の南海ホークスは、とてつもないペースで勝ち星を重ねていきました。
マジックが点灯した7月6日時点の成績は、49勝9敗・勝率0.845という驚異的なものでした。
マジック点灯後は39勝40敗3分とちょっと失速してしまいましたが、見事2年連続10度目のリーグ優勝を飾りました。
また、この年の南海の主砲・4番は「ノムさん」こと野村克也さんが務めており、2リーグ制になってから初の3冠王を達成しています。
最速の点灯
最速の点灯も長らくは上記と同じ1965年の南海ホークスでしたが、2022年、ついにヤクルトがこの記録を抜きました。
DeNAに劇的なサヨナラ勝ちを収め、 2022年7月2日、史上最速でマジック「53」が点灯しました。
この年のヤクルトは、開幕直後は特に可も不可もなくといった感じでスタート。
4月までは、勝率5割・順位も3~4位をうろうろと、悪くはないとはいえ、昨期の優勝チームとしてはちょっともの足りないスタートとなりました。
しかし、5月に入ってから驚異的なペースで勝ちまくります。
14勝4敗で交流優勝、13カード連続でのカード勝ち越しなど数々の記録を打ち立て、さらにはセリーグの貯金独り占めというおまけつきで、7月2日のマジック点灯に至りました。
そんな絶好調のヤクルトの中心にいたのが、村上選手。
マジック点灯時点でヤクルトは76試合を経過していましたが、この時点で村上選手は本塁打29本・打点78という、シーズン終了時と見間違うくらいの打撃成績となっていました。
そんなあまりに打ちまくる村上選手にヤクルトファンすらも恐れをなして、「村神様」と呼ばれ崇められる存在になりました。
マジック点灯後最大の逆転劇
マジック点灯後最大の逆転劇が発生したのは、2008年のセ・リーグです。
この年のセリーグの前半戦は阪神の独走状態となって、7月9日の時点で2位と13ゲームもの差がついていました。そして、マジック点灯としては非常に早いタイミング、7月22日に阪神にマジック「46」が点灯しました。
しかしながら、その後、北京オリンピックで主力が抜けた影響もあって一気に失速。貯金の数を伸ばせないでいました。
そんな中で、後半戦に徐々に調子を上げてきたのが巨人です。
特に8月半ば以降は、破竹の12連勝も含め猛烈な勢いで阪神を追い上げています。
そして遂に、9月21日に最大13ゲーム差があった阪神とゲーム差なし(勝率の差で首位はまだ阪神)のところまで追いつきました。
その後は阪神も粘って10月7日までは首位の座を譲らなかったのですが、10月8日の直接対決で敗れてしまい遂に首位陥落。
逆に巨人にマジック「2」が点灯してしまいます。
そしてその2日後の10月10日、巨人にマジック「2」が点灯している中で巨人はヤクルトに勝利、対する阪神は横浜に敗れて巨人の優勝が決まりました。
この年の巨人の大逆転優勝は「メークレジェンド」と呼ばれており、今なおプロ野球ファンの間で語り継がれる伝説となっています。
2008年の巨人は、若手の台頭、FA選手、外国人がかみ合った非常に強いチームでした。前半戦こそ故障明けの選手が多く調子が出ませんでしたが、6月以降に各選手が調子を戻してくると他のチームが手を付けられない状態に。
野手では中軸を務めた小笠原・ラミレス・阿部が打ちまくる中、鈴木尚広や当時まだ19歳だった坂本勇人が覚醒、そして中堅どころの高橋・木村・谷といった選手も安定した成績を残し、切れ目の無い打線になりました。
また投手では、先発としてグライシンガーと内海が勝ち星を積み重ねて行く中、中継ぎとして山口・越智が大車輪の活躍。そして抑えにはクルーンが守護神として君臨し、リリーフ陣はまさに鉄壁ともいえる状態でした。
2008年に生まれたセ・リーグ史上最大の逆転劇の理由は、このように阪神の失速というよりはシーズン中盤以降に復調した巨人が強すぎたと言った方が良いのかもしれません。
1度もマジックが点灯せずに優勝
これまではマジックの最速に関する記録でしたが、今度は1度もマジックが点灯せずに優勝となったパターンです。
2014年のオリックスバッファローズ、シーズン前半から絶好調でソフトバンクと熾烈な首位争いをしていたものの、今や伝説ともなっている10.2決戦に敗れてあと一歩のところで優勝を逃すという壮絶なシーズンとなった年です。
この年の9月25日、オリックスが西武戦に2対1で勝利した際に、2位でありながらオリックスにマジック7が点灯しました。
この時の首位はソフトバンクだったのですが、ソフトバンクではなく2位のオリックスにマジックが点灯したのです!
マジックは優勝に最も近い首位のチームに点灯することが大半ですが、このように2位のチームに点灯することも稀にあります。
これは、両チームの残り試合に差があるときに発生します。この時のソフトバンクの残り試合は3でオリックスは8。
オリックスの方が残り試合が多く自力でソフトバンクの勝率を上回れる状態だったので、このような現象が発生したわけです。
そしてペナントレースは白熱の展開を迎え、10月2日、勝った方が優勝というまさに頂上決戦という状況になりました。
この時点で、シーズンを通してまだソフトバンクには一度もマジックが点灯していません。
そしてそんな状況で見事ソフトバンクが勝利して優勝を決めて、一度もマジックが点灯しないまま優勝というとても珍しい記録になりました。
マジックという言葉の由来
最後に、マジックとうい言葉の由来についてお話します。
優勝までのカウントダウンのことをマジックと表現するよになったのかについても気になりますからね。
マジックという言葉の由来は、下記のような理由からと言われています。
マジックという言葉の由来
ビンゴゲームにおいて、あとこれが開いたらビンゴという数字のことをマジックナンバーと呼んでおり、それが使われるようになったから。
そう、マジックという言葉はビンゴゲームが由来だったのです。
日本ではあと一つ開いたらビンゴという状態を「リーチ」と呼んでおり、「マジックナンバー」という言葉はビンゴゲームをするときに全く使わないですから、なかなかマジックの由来がビンゴゲームからだとは想像がつかなかったですよね。
その他の説としては、手品のように出たり消えたりするからマジックと言われるようになったとか、カレンダーの数字を消していくときに使うマジックインキから言われるようになったという話もありますが、これらは「マジック=ビンゴゲーム」というイメージが日本では全く定着していないので、元々の由来が分からずに生まれた俗説と言われています。
まとめ
以上で、プロ野球優勝マジックについての話を終わります。
まとめると、下記の通りです。
- マジックは、他のチームに自力優勝の可能性が無くなったときに点灯する
- 一度点灯しても、他のチームの自力優勝の可能性が復活したらマジックは消滅する
- マジックは、点灯しているチームが勝つか対象のチームが負けると1減る
- マジックが0になったら、優勝決定!
- マジックという言葉の由来は、ビンゴゲームから
優勝マジックが分かったら、プロ野球をより楽しく見ることができるようになりますよね。
自分の応援しているチームに1日でも早くマジックが点灯して優勝できるように、しっかりと気合をいれて応援していきたいですね!
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わかりやすかったです
札掛竹友さん
こんにちは、当ブログ管理人の星野なゆたです。
そのようなコメントを頂きありがとうございます!
これからも、分かりやすい記事が書けるようにがんばります(^^)