日本時間(標準時)の基準位置が兵庫県明石市になった理由とは?

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日本時間(日本標準時)

普段、我々が日本で使っている時間のことですよね。そしてこの日本時間を決める基準位置は兵庫県の明石市にあります。

ここで気になるのが、なぜ基準位置が東京や大阪といった大都市ではなく明石市になったのかということです。

今回は、そんな日本時間の基準がなぜ兵庫県明石市になったのかについてお話していきます。

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日本時間の基準が兵庫県明石市になった理由

それでは、早速ではありますが日本時間の基準が兵庫県明石市になった理由をお伝えします。その理由は、下記の通りです。

基準が明石市になった理由

東経135度線が通る町の中で、明石市が一番最初に日本時間の基準の町だとアピールしたから。

実は日本時間を決めるための基準はもともと「東経135度」ということ以外は無かったのですが、その東経135度に位置する町の中で明石市が一番早く「うちが日本時間の標準の町だ!」と宣言して全国にアピールしたのです。

アピールを始めたきっかけは、1930年に学校の先生がお金を出し合って日本時間の基準となる東経135度の標識を立てたことが始まりだと言われています。

それ以来、明石市はコツコツと日本時間の基準の町であることをアピールしていったのです。明石市の、見事なブランディング戦略ですね!

そしてその効果があって、現在では「日本時間の基準の町は明石市」というイメージが全国に定着していったという訳です。

天文台は後付け!?私は子供のころに、日本時間の基準が明石になったのは明石に天文台があったからだと教えられました。世界時間の基準になっている経度0度の線が、もともとはイギリスのグリニッジ天文台があったことから決まっているので、なんか最もらしい話ですよね。なので私は、ずっとこの話を信じていました。

 

でも、この話は大ウソだったのです(笑)明石にある天文台(正確には明石市立天文科学館)は、完全に後付けだったのです!

 

ちなみに、日本標準時が正式に制定されたのが1886年、明石市立天文科学館が開館したのが1960年です。明石の天文台ができる74年も前に、もう日本時間はできていたのですね。

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日本時間の基準が東経135度の理由

第1章で日本時間の基準が明石になったのは明石市が一番最初に手を挙げたからとお伝えしましたが、そもそもなぜ東経135度の線が基準になったのでしょうか?ここからは、この点について説明していきたいと思います。

まずは、東経135度に決まった理由を一言で説明すると下記の通りです。

東経135度に決まった理由

日本を通っている、15の倍数となる経度だったから。

日本時間を始めとする各地の時間は、世界時間(協定世界時)を基準に決められています。世界時間はイギリスを通る経度0度の地点が基準となっており、そこから各地の基準時間を決める際にほとんどの地域で経度が15の倍数になる地点が選ばれています。

これはなぜかというと、世界時間に対しての時差が経度15度の差でちょうと1時間になるからです。地球1周に当たる360度を24時間で割ったら、360÷24=15となるので簡単に計算できますね。

世界各地の時差が中途半端な時間になると困るので、どこも切りが良くなる経度15度刻みで決めているのですね。そして日本を通る15の倍数の経度が東経135度だったため、これが日本時間の基準となったのです。

【参考】世界時間と日本時間

◆世界時間(協定世界時)

世界時間とは「UTC」で表される時間で、時差に関係なく世界でどこでも同じ時間です。飛行機の時間などを表すときに良くこの時間が使われます。

国と国の間を飛行機で移動する場合は、現地時間が時差によって変わるので飛行機に乗っている時間が分かりずらいのですが、この世界協定時は世界のどこでも同じなのでこういった場面で役に立っています。

そしてこの時間は、イギリスを通る経度0度の地点が基準になっています。そのため、イギリスの時間は世界時間と同じになっています。

◆日本時間(日本標準時)

日本時間とは、「JST」という記号で表される、世界時間の時計を9時間進めた時間です。9時間早いので、世界時間(イギリス)が午前10時のとき、日本時間は9を足した19時、すなわち夜の7時ということになります。

なぜ9時間早いのかというと、日本時間の基準である東経135度を時差1時間となる15度で割った数値が、135÷15=9になるからですね。

ちなみに、東経の場合は世界時間より時計が進みますが、西経の場合は逆に遅れます。

また、経度とはそもそもどのようなものなのかについては当ブログのこちらの記事で詳しく説明していますので、気になる方はこちらもご覧になってみてください。

緯度経度地図
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東経135度線の位置と通る町

最後に、日本時間の基準となった東経135度線の位置と、明石市以外でその線が通る町を見てみたいと思います。下の地図で、風船マークで示している東経135度子午線時計塔から上下にまっすぐ線を引いたラインが、東経135度の位置になります。

これを見ると、東経135度は明石市の他に、神戸市、和歌山市(友が島)、福知山市、淡路市といった名だたる都市が名を連ねています。

もちろんこれらの町も東経135度線が通っているので「わが町が日本時間の基準だ!」という権利は十分に持っているのですが、明石市に先を越されて声を大にして言えなくなってしまったのですね。

まとめ

以上が、日本時間の基準が兵庫県明石市になった理由です。まとめると、下記の通りです。

  • 東経135度線が通る町で、明石市が一番早くアピールしたから
  • 東経135度線が日本時間の基準なのは、15の倍数の経度だから
  • 経度が15度違うと、時間は1時間違う
  • 日本時間と世界時間の時差は、+9時間
  • 東経135度線は明石市以外のほか、神戸や福知山も通っている

明石市が日本時間の基準なのは多くの人が知っているのではないかと思いますが、そのイメージが日本に定着したのは、明石市のたゆまない努力があったからなのですね。

これからも、日本時間の基準の町として、明石市にはがんばってほしいですね(^^)

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