速さ。
車や電車などのスピードを表すときに良く使われる数値です。普段の我々の生活の中でも、とても良く出てくる単位ですよね。
そこで気になるのが、速さの定義や単位の種類についてです。速さとうものは、どうやって決まっているのでしょうか?また、どのような単位の種類があるのでしょうか?
それらのことが気になったので、今回は速さについて徹底的に調べてそのことをまとめてみました!
このページでは、速さの定義や単位の種類について詳しくお話していますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね(^^)
目次
速さの定義
まずは、wikipediaに書かれている速さの定義をみてみたいと思います。wikipediaに書かれている速さの定義は、下記の通りです。
物体の位置ベクトルをr、時刻をtで表すとき、物体の速度dr/dtに対する 速さVの定義は以下のとおりである。
V=|dt/dr|
速さは、移動の方向(含前後進の別)を考慮しない(問わない)正のスカラー量であり、その次元は、速度と同じく、[距離] ÷ [時間] となる。
引用元:wikipedia「速さ」
難しい言葉や数式が出てきて、いまいち良く分からないですね!そこで、速さの定義を簡潔に書くと、下記のようになります。
距離÷時間
速さは距離を時間で割ったもの、すなわち、単位時間当たりに進む距離ということになります。
例えば、1秒当たり1m進む速さで進んでいれば1m/sという速さ、1時間当たり1km進む速さで進んでいれば、1km/hという速さになります。
速さと速度の違い
日常では「速さ」と「速度」はほとんど同じ意味で使われますが、物理の世界ではこの2つは明確に区別されています。
その違いというのがこちらです。
「速さ」と「速度」の違い
- 速さ=スカラー量(速度の絶対値で、方向を持たない量)
- 速度=ベクトル量(方向と大きさを持った数値)
速度は方向まで含めた数値、速さは方向を持たない速度の絶対値という意味で使用されています。
例えば、福岡から札幌へ飛行機に乗って、時速800kmで往復するときのことを考えます。
そうすると、速さと速度はそれぞれ下の図のようになります。
福岡を基準として札幌に向かうと、速さは速度の絶対値になりますから、往きも帰りも同じ「速さ800km/h」になります。
しかし、往きは「速度800km/h」ですが、帰りは方向が反対になるので速度はマイナスの符号がついて「速度-800km/h」となります。
日常生活では速さの向きまで気にすることはまずありませんから、我々が普段使っているのは向きの関係ない「速さ」の数値のことを言っているのですね。
速さの求め方
次は、速さの求め方についてです。
速さの求め方はとても簡単で、定義通り、すなわち「距離÷時間」で求めることができます。
これは、m/sという単位を見てもとても良く分かります。m(メートル)=距離、s(秒)=時間ですから、単位そのものが求め方のヒントになっていますよね。
例えば、100mの距離を10秒で進んだとすると、速さは下記のように計算できます。
100m÷10s(秒)=10m/s
ちなみに、速さ・距離・時間の求め方をまとめると、次のようになります。
速さ・距離・時間の求め方
- 速さ(m/s)=距離(m)÷時間(s)
- 距離(m)=速さ(m/s)×時間(s)
- 時間(s)=距離(m)÷速さ(m/s)
何んだか、これを見ていると小学生のときに習った「はじきの法則」を思い出しますね!
※「はじきの法則」については別ページで詳しくお話していますので、興味のある方はこちらのページにも遊びにきてくださいね!
色々な速さの単位
ここからは、身近に使われているいろいろな速さの単位についてみていきたいと思います。
m/s(秒速・メートル毎秒)
これは、1秒当たり何m進むかによって表される速さです。1m/sと書かれていれば、1秒当たり1m進む速さという意味になります。
日常では、風速やゴルフのヘッドスピードを表すときなどに使用されています。
m/min(分速・メートル毎分)
これは、1分当たり何m進むかによって表される速さです。1m/minと書かれていれば、1分当たり1m進む速さという意味になります。
日常であまり使われることはありませんが、人間の歩くスピードを表すのにちょうど良い単位で、数学の問題などで「毎分80mで歩いている人がいて~」などという表現が良くでてきます。
km/h(時速・キロメートル毎時)
これは、1時間当たり何km進むかによって表される速さです。1km/hと書かれていれば、1時間当たり1km進む速さという意味になります。
これは、日常で最も良く使われている速さの単位です。
車や電車、飛行機の速さなど、色々なところで使われています。感覚的にも、とても分かりやすい単位です。
少し話はそれますが、m/sとkm/hの換算方法をお伝えします。こちらです。
- 1m/s=3.6km/h
- 1km/h=0.28m/s(1÷3.6m/s)
つまり、m/s→km/hにしたいときには3.6倍して、km/h→m/sにしたいときは3.6で割れば良いということになります。例えば、風速30m/sを時速に換算すると、3.6倍した108km/hとなります。これを使えば簡単に換算できるので、ぜひとも覚えておきたい公式ですね!
mph(マイル毎時)
これは、1時間当たり何マイル進むかによって表される速さです。
1mphと書かれていれば、1時間当たり1マイル進む速さという意味になります。1マイルは、約1.6kmの距離です。
マイルはアメリカで良く使われていますから、mphはアメリカでは多く使われています。
日本で使われることはほとんどありませんが、メジャーリーグの中継でピッチャーの球速を表すときなどに見かけることがあります。
kt(ノット)
ノットは、船の速さを表すときに良く使われる単位です。
1ノットは、1時間当たり1海里進む速さという意味になります。1海里=1.852kmですから、時速に直すと1.852km/hになります。
ちなみに1海里の距離は、地球1周の距離が由来になっています。1海里は、地球一周を360で割って、さらにそれを60で割った距離(=地球一周の21600分の1)です。
良く今の場所を表すのに「北緯○○度○○分○○秒」といった表現が使われることがありますが、その緯度1分に当たる距離がちょうど1海里になります。
(ちなみに、緯度1度の距離は地球上どこでも同じで1分=1海里の距離になりますが、経度1度の距離は極に近づくほど短くなるため、赤道以外では1分=1海里とはなりません)
※kt(ノット)、緯度経度については別ページで詳しくお話していますので、興味のある方はこちらのページにも遊びにきてくださいね!
マッハ(音速)
マッハ(音速)は、その名の通り音の速さを1とした速さの単位です。マッハ1=音の速さということになります。
ちなみに音の速さは約340m/s(=1,224km/h)なので、これがそのままマッハ1の速さと同じになります。
日常生活で使われることはほとんどありませんが、超音速旅客機や戦闘機など、特殊な飛行機の速さを表すときに使われることがあります。
※音速については別ページで詳しくお話していますので、興味のある方はこちらのページにも遊びにきてくださいね!
まとめ
以上で、速さの定義や単位の種類についての話を終わります。まとめると、下記の通りです。
- 速さの定義は「時間÷距離」
- 「速さ」は、向きを気にしないスカラー量
- 「速度」は、速さと向きが結びついたベクトル量
- 速さの求め方は、定義と同じで「時間÷距離」
- 速さの単位には、km/h以外にも、m/sやkt(ノット)など、色々な単位がある
普段は全く気にすることなく車のスピードメーターなどををみていましたが、速さもこれだけ奥が深いのですね。
これから車のスピードメーターなどを見るときは、たまには速さの定義を思い出しながら眺めてみてはいかがでしょうか?
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