周波数の単位「ヘルツ(Hz)」とは?周期・波長との関係も一緒に解説!

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アイキャッチ_周波数

ヘルツ(Hz)。

物理の世界の中で、周波数を表す時に用いられる単位です。

日常生活でも、たまに音の高さを表すときに出てきたりしていますよね。

そんな周波数の単位「ヘルツ(Hz)」とは、いったいどのような量を表しているのでしょうか?

このページでは、そんなヘルツ(Hz)の意味と共に、周期・波長との関係や、私たちの生活の中に溶け込んでいる身近な周波数についてもいろいろとご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね(^^)

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周波数の単位「ヘルツ(Hz)」とは?

それでは、早速ですが周波数の単位「ヘルツ(Hz)」の意味をお伝えします。

こちらです。

周波数「ヘルツ(Hz)」の意味

1秒当たりの波の数

そう、周波数の単位「ヘルツ(Hz)」は、1秒当たりの波の数を表していたのです。

例えば、下記の図のように1秒間に波4回分が進む波があったとします。

周波数2

そうすると、この波の1秒当たりの波の数は4回になりますから、この波の周波数は「4Hz」ということになります。

ヘルツは、単なる波の数を表しているだけなので、一度分かってしまえばとっても簡単ですね!

※1秒の定義については別ページで詳しくお話していますので、気になる方はこちらにも遊びにきてくださいね。

時計秒針
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周波数と周期・波長の関係

ここからはもう一歩踏み込んで、周波数と周期・波長の関係についても見ていきたいと思います。

周波数・周期・波長とは?

まずは、周波数・周期・波長とはどのようなものか簡単に説明します。

こちらです。

周波数・波長・周期とは?

  • 周波数:1秒当たりの波の数(第1章の通り)
  • 波長 :1回分の波の長さ
  • 周期 :波1回分の時間

言葉だけだと少し分かりにくいので、例を用いて説明します。

例えば、ある波が1秒間に4m進んでいて、その周波数が4Hzだったとすると、波長・周期はそれぞれ下記のイラストの通りとなります。

周期・周波数・波長2

この波の波長(1回分の波の長さ)は、4mの中に4個の波がありますから、4÷4=1となって1mになります。

また、周期(波1回分の時間)は、1秒間に4個の波がありますから、1÷4=0.25となって、0.25秒となります。

とても簡単な計算で求められるので、周波数と同様、周期・波長も一度分かってしまえばとても簡単ですね!

周波数・周期・波長の関係式

先ほどにも少し計算が出てきましたが、周波数・周期・波長はお互いに密接に関わり合っています。

また、1秒間に波の進む距離はそのまま秒速の数値になりますから、波の速さと言い換えることができます。

そこでちょっと数学的になって難しくなってしまいますが、それぞれの値を次のように表すと、

  • 周波数 =f [Hz(ヘルツ)]
  • 周期  =T [s(秒)]
  • 波長  =λ(ラムダ) [m(メートル)]
  • 波の速さ=v [m/s(メートル毎秒)]

下記のような関係式が成り立ちます。

周波数・周期・波長の式

式を見ていると、周波数と周期はお互いそれぞれの逆数になっているのが分かります。

また波長の式を変形すると「v=fλ」とも書けるので、波長と周波数もしくは周期のどちらかが分かっていれば、波の速さを求めることができます。

この辺りの式は日常生活で使うことはあまり無いですが、高校物理ではとても良く出てくるので、受験生には必須の公式と言えますね!

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身近なものの周波数

これまでは周波数がどのようなものなのかについてお話してきましたが、ここからは、実際に私たちの生活の中に溶け込んでいる色々な周波数の事例についてご紹介していきたいと思います!

音の周波数

まずは、音の周波数です。

音の正体は空気の振動なのですが、その1秒間に振動する回数がそのまま音の周波数になります。

そして、生き物が感じる音は、周波数が低ければ低い音、周波数が高ければ高い音として聞こえます。

ちなみに、人間が聞き取れる音の周波数は一般的に下記の通りに言われています。

「20Hz~20000Hz」

しかし、これは人間の聞き取れる音の限界値がこれくらいであり、全ての人がこの範囲の音を聴ける訳ではありません。

そこで、自分が実際にどのくらいの周波数の音を聴くことができるのかを試すことができる動画があります。

こちらです。

さて、あなたはどの周波数の音まで聞こえましたでしょうか?

ちなみに私が聞き取れたのは、限界値よりもかなり狭い「27.5Hz~11000Hz」といった範囲でしたorz。

若いうちは高い音が良く聞こえるのですが、年を取るにつれてだんだん高い音が聞こえづらくなるようです。

また、人間の耳が最も感度良く聞こえる周波数は2000~4000Hzと言われており、女性の悲鳴や赤ちゃんの泣き声がだいたいこのくらいの周波数になるそうです。

ピンチの時により確実に誰かの耳に届くように、本能的に最も聞こえやすい音の高さで助けを求めていたのですね。

光の周波数

2つ目は、光の周波数です。

光も波の一種であり、立派に周波数を持っているものの一つです。

そして生き物が見ている光の周波数の違いは、色の違いとなって現れます。

普通、光と言えば人間の目に見える可視光線のことを指しますが、周波数と色の関係を表にすると、下記のようになります。

周波数
700~790THz
600~667 THz
530–580 THz
510–530 THz
480~510 THz
405~480 THz

表を見てみると、紫の光が周波数の値が最も大きく、赤の光が最も小さいことが分かります。

豆知識!T「テラ」
THzのTは「テラ」と読み、1兆倍を表す接頭語です。例えば、1THzと書かれていれば、1兆ヘルツという意味になります。

このように人間の目に見える光は実は光のほんの一部で、人間の目には見えない周波数まで全て含めた光のことを、まとめて「電磁波」と呼んでいます。

そんな電磁波の種類と、周波数の関係をまとめた表がこちらです。

名称周波数
X線30PHz~3EHz
紫外線750THz~30PHz
可視光線405~790THz
赤外線3~400THz
電波3THz以下

それぞれの電磁波は、X線はレントゲン、電波はケータイの通信など、私たちの生活の中の至る所で大活躍しています。

豆知識!E「エクサ」・P「ペタ」
EHzのEは「エクサ」と読み、100京倍(京(けい)は兆の1万倍)を表す接頭語、PHzのPは「ペタ」と読み、1000兆倍を表す接頭語です。例えば、1EHzと書かれていれば100京ヘルツ、1PHzと書かれていれば1000兆ヘルツという意味になります。

※電磁波の種類については別ページで詳しくお話していますので、興味のある方はこちらにも遊びにきてくださいね。

プリズム

電気の周波数

3つ目は、電気の周波数です。

私たちの家庭に送られてくる電気は、交流という形の電気が送られてきます。

交流は、プラスとマイナスの電圧が周期的に変わる電気で、波のような性質がありこれも周波数を持っています。

そんな交流電源の周波数ですが、日本では東日本が50Hz、西日本が60Hzという周波数で電気が送られています。

※なぜ東日本と西日本で周波数が分かれてしまったのかは別ページで詳しくお話していますので、興味のある方はこちらにも遊びにきてくださいね。

直流と交流アイキャッチ

地震の周波数

4つ目は、地震の周波数です。

地震の揺れも地面の中を波として伝わっていくので、周波数を持っています。

そんな地震の周波数は、だいたい2~0.2Hz(周期でいうと0.5秒~5秒)くらいになります。

この中でも、その建物にとって、共振と呼ばれる揺れが増幅される周波数の地震波がきたときが最も危険で、その周波数は俗に「キラーパルス」と呼ばれています。

ちなみに、戸建て住宅など低層の建物にとっては1~0.5Hz(周期でいうと1~2秒)、高層ビルや鉄塔など高層の建物にとっては0.5~0.2Hz(周期でいうと2~5秒)の地震波がキラーパルスとなり、その建物にとって最も危険な周波数となっています。

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ヘルツという名前の由来

最後はちょっと余談になりますが、周波数の単位の名前が「ヘルツ」になった由来についてお話したいと思います。

その由来は、19世紀のドイツで活躍した物理学者「ハインリヒ・ヘルツ」です。

ヘルツは電磁気学の発展に大きく貢献した物理学者で、電磁波の放射を実証したことなどが有名です。

そんなヘルツの数々の功績の栄誉を称えて、周波数の単位を「ヘルツ」という名前にすることが決まりました。

一見すると、人物の名前を単位にするなんてちょっと不思議な感じがしますが、実は普段私たちが日常で使っている単位にも、人物が由来のものがたくさんあります。

例を挙げると、下記の表のような単位がそうです。

単位名記号意味由来の人物
ニュートンNアイザック・ニュートン
パスカルPa圧力ブレーズ・パスカル
アンペアA電流アンドレ=マリ・アンペール
ボルトV電圧アレッサンドロ・ボルタ
ワットW電力ジェームズ・ワット
オームΩ電気抵抗ゲオルク・オーム
ヘルツHz周波数ハインリヒ・ヘルツ
摂氏(セルシウス度)温度アンデルス・セルシウス

圧力の単位である「パスカル」や、電気製品を買うときによく見かける電力の単位である「ワット」も、実は有名な物理学者の名前が由来になっていたのです。

まとめ

以上で、周波数の単位「ヘルツ(Hz)」についての話を終わります。

まとめると、下記の通りです。

  • 周波数Hzは、1秒当たりの波の数
  • 周期Tは、波1回分の時間
  • 波長λは、波1回分の長さ
  • 周波数・周期・波長はお互いに密接な関係あり
  • 周波数・周期はお互いにそれぞれの逆数
  • 身近なものの周波数では、音・光・電気・地震などがある

周波数の単位「ヘルツ(Hz)」。まとめてみると、いろいろなことが分かってとても面白かったです!

本文中でも触れたように、音や光など私たちの生活のなかでも身近なところに周波数は潜んでいますから、それらにもちょっと目を向けてみると、より楽しくなるかもしれませんね(^^)

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すでに読んでくださった方からは大好評を頂いています。ナスが好きな方は、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです(^^)

2件のコメント

波について。とてもわかりやすく解説していただいています。ありがとうございます。
でも、何度読んでも、わかったとおもえばまたわからなくなり混乱します。
波は奥が深いですね。

にしいひであきさん
こんにちは、とはとは.net管理人の星野なゆたです。
そのようなコメントを頂きありがとうございます!
波は、本当に奥が深いですよね。
なかなか理解するのが難しいです。
このようなことを少しでもわかりやすくお伝えしていけるように、
がんばっていきたいと思います(^^)

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