圧力の単位kgf/cm2の定義とは?Paへの換算フォームも有り!

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kgf/cm2

工学単位系における、圧力の単位です。

そのまま読むと「キログラム重パー平方センチメートル」となりますが、長いので実際の現場では略して「キロ」と呼ばれることが多いです。

国際単位系(SI単位系)における圧力の単位であるパスカル(Pa)より圧力の強さが直感的に分かりやすいので、工学の世界では本当に良く使われている単位です。

しかし、普段よく見かけながら、定義やパスカルとの換算方法など、意外と分からないこともあるのがこのkgf/cm2です。

そこで今回は、kgf/cm2の定義や、パスカルを含む他単位との換算方法について徹底解説していきます!

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kgf/cm2の定義

それでは、早速ですがkgf/cm2の定義から見て行きたいたいと思います。

こちらです。

1kgf/cm2の定義

1平方センチメートル(cm2)の面積につき1キログラム重(kgf)の力が作用する圧力

なるほど、1kgf/cm2の圧力は、このような定義になっていたのですね!

ちなみに、1キログラム重(kgf)とは、地表で質量1kgのものを持った時に感じる力のことです。

※kgfの定義について別ページで詳しくお話していますので、気になる方はこちらを参照してください。

綱引き

定義だけ見ても何となくは分かるのですが、もう少し分かりやすくするために図にしてみたいと思います。

こちらです。

1kgfcm2の定義

1cm2というとだいたい小指の先くらいの面積になりますから、そこに1kgの重さのものが乗っているようなものになります。

こんな感じですね。

小指に1kg

そう考えると、1kgf/cm2という圧力はかなり強い圧力であることが分かりますね。

ちなみに圧力は単位面積当たりの力ですから、面積が増えると受ける力も大きくなります。

例えば、1kgf/cm2の圧力が掛かっていて受ける面積が1m2になるとすると、1m2は1cm2の1万倍の面積になりますから、1m2当たり10000kgf=10tfの力を受けていることになります。

10tfの画像2

10tといったら大型トラックの重さに匹敵しますから、1m2の面積の板の上に大型トラックが乗っているようなものです。

いやはや、1kgf/cm2というのは本当に大きな圧力というのが分かりますね。

豆知識!大気圧の数値

大気の圧力によって発生する大気圧ですが、その数値はほぼこれまでご説明した1kgf/cm2になります。実は、大気圧って意外と強い圧力だったのですね。

こんなに強い力なのに私たちがその力を全く感じないのは、全方向から同じ力を受けているのと、体の内側から同じ力で反発しているので、全ての力が打ち消し合っているのが理由です。

※大気圧について別ページで詳しくお話していますので、興味のある方はこちらにも遊びにきてくださいね。

大気圧_アイキャッチ
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色々な圧力の強さ

圧力の強さが分かってくると、気になるのが身近なものの圧力がどのくらいなのかということです。

そこで、色々な身近なものの圧力を表にしてみました。

項目圧力(ゲージ圧)
家庭用ガスの圧力0.01~0.03kgf/cm2
圧力鍋0.8~1.5kgf/cm2
タイヤの空気圧2.0~2.5kgf/cm2
水道水3~5kgf/cm2
エアコンの冷媒圧8~35kgf/cm2
エコキュートの冷媒圧30~100kgf/cm2
高圧洗浄機60~140kgf/cm2

表を見てみると、エコキュートの冷媒圧や高圧洗浄機の圧力は、とてつもなく高い圧力というのが分かりますね。

豆知識!ゲージ圧と絶対圧

圧力の表記にはゲージ圧と絶対圧という2種類があり、それぞれ下記のような意味になります。

  • ゲージ圧=大気圧を0とした圧力
  • 絶対圧=真空を0とした圧力

普段の生活では、大気圧を0としたゲージ圧が良く用いられます。

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他の単位への換算

ここからは、他の単位への換算についてお話します。

工学単位系における圧力の単位はkgf/cm2ですが、他にも圧力の単位はいくつかあります。

その中でもよく使われるのが、kPa、MPa、mmH2O、mmHg、atmの5つです。

そこで今回は、kgf/cm2からそれらの単位に換算してくれる自動計算フォームを作成しました。

もし単位を変換するとどのくらいの圧力になるのかを知りたい場合は、こちらの計算フォームをご利用ください。

※計算には、それぞれ下記の通りの数値を利用しています。

  • 1kPa=0.0101972kgf/cm2
  • 1MPa=10.1972kgf/cm2
  • 1mmH2O=0.0001kgf/cm2
  • 1mmHg=0.00135951kgf/cm2
  • 1atm=1.033227kgf/cm2

この中でも特に重要になるのは、やはり国際単位系の圧力の単位である「Pa(パスカル)」との換算です。

特に工学の世界では、kgf/cm2とPaが混在していることが良くあるので、この世界で仕事をしている人はこの2つの換算方法は覚えておいた方が良いです。

そしてこの2つの換算方法として、だいたいの目安として下記のようなものがあります。

kgf/cm2とPaの換算方法!

  • 1kgf/cm2≒100kPa
  • 1kgf/cm2≒0.1MPa

このように計算自体はとても簡単なので、ぜひ暗記して仕事などに役立てましょう(^^)

※パスカルの定義については別ページで詳しくお話していますので、興味がある方はこちらにも遊びに来てくださいね。

パスカルアイキャッチ

まとめ

以上で、圧力の単位「kgf/cm2」についての話を終わります。

まとめると、下記の通りです。

  • kgf/cm2は、略して「キロ」と呼ばれることが多い
  • 1kgf/cm2は、1cm2あたり1kgfの力が掛かっているという意味
  • 小指の先に1kgの重さが掛かっていることになるため、1kgf/cm2の圧力は結構強い
  • 大気圧の強さは、ほぼ1kgf/cm2
  • 普段私たちが目にしている圧力の数値は、大気圧を0としてゲージ圧と呼ばれるもの
  • 圧力には他にも色々な単位があり、それぞれ換算できる
  • Paとの換算の目安は、1kgf/cm2≒0.1MPa(100kPa)

1kgf/cm2の定義や、1kgf/cm2がどのくらいの強さかなど、ご理解頂けましたでしょうか?

これから身近なところでこの単位が出てきましたら、定義などを思い出しながらみてみると面白いかもしれませんね(^^)

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